■「京都アニメーション放火」、「闇営業、宮迫の吉本興業告発会見」「DJ社長・ジャスミンのセクハラ・パワハラを利用した炎上商法」
この1週間、テレビ・ネット両方で流れるニュースを見ているだけで、何だかすごく気が重くなりました。ぐったりしました。
京都では罪の無い何十人もの人が命を絶たれた。
何十年も人を笑わせることを生業にしてきた芸人が、涙しながら想いを吐露した。
女性がセクハラ・パワハラを告発して、多くの人が勇気を振り絞ってネットで公表した彼女に同情し、共感した。
同じような境遇に悩まされていた女性の中には、勇気付けられた人もいたかもしれない。
「ネットを手玉に取った」「さすがのマーケティング、凄い!」「騙された〜!」「DJ社長にしかできないネットエンタメ社会風刺!」
これが世間なのだと想像したら、すごく気持ち悪くて具合が悪くなってしまった。
本当に気持ちが悪い。
ジャスミンという人のDJ社長からのセクハラ・パワハラ告発には、心配するリプもたくさん寄せられてた。
— 名前が決まらない@会計士試験 (@gokkunsan) 2019年7月20日
でも、それは炎上商法で嘘だったと。
今後、セクハラを訴える女性が出ても「話題作りの嘘だろ」とか思われたらどうするんだろ…
このやり方を賞賛してるくつざわとかいう人もわけわからん。 pic.twitter.com/ZsXJusCvxs
炎上商法って、何なんでしょうか。
不特定多数の誰かが傷ついた結果浴びる注目に、一体何の価値があるのだろう。
こんな情報発信をしたら、誰か1人でも傷ついたり不快な想いをするということを、1ミリも想像しなかったのかな。
セクハラやパワハラ、たくさんの人が悩んでいるセンシティブな問題。
たくさんの人が被害を受けて悩むデリケートな問題を、女性がネタにして発信した「気持ち悪さ」。
これをエンタメやSNSを通じた社会風刺と揶揄する感覚。
あまりに自分の感覚や美意識と懸け離れた価値観(世間)を急に目の当たりにした気分になって、とにかく辟易しました。
いろんな価値観や新しい考え方に触れることができるSNSやツイッターが僕は好きですが、今回はもう見てて疲れました。
品格、思いやり、美意識を欠いた発信はエンタメなんかでは無く、有名人のネット暴力だ。
ネットでの発信について揚げ足をとるように批判するのが僕はとても嫌なのだけど。
これをマーケティングだとか聡明だと表現した人は、本当に軽率だと思う。
モラル・倫理感に欠けたインフルエンサーが発する配慮に欠けた言葉は、時として刃物のように誰かの心を突き刺す。
フォロワーが多いことによる世間の注目度と、社会的な価値や共感は別だということを改めて感じた。