アラサーの独り言

餃子とビールとJEEPを愛する平成生まれの元広告マン、現海外事業コンサルタントの雑記。

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入社2年目、40歳の社員が退職した話。

 

昨日まで東京出張だった。

2週間ぶりに訪れた東京は、満開の桜が咲いていた。

 

東京でも、新入社員と思しき初々しい新社会人を多く見かけた。

帰り掛けの羽田空港でも、新入社員が研修している姿を見かけた。

 

そういえば、もう2019年が始まって4ヶ月が経とうとしている。

猛烈なスピードで、季節が変わっていく。

 

春は、入社の季節だ。

先日、僕の会社でも入社式が行われた。

 

入社する人がいる一方で、春に組織を去る人も世の中にはたくさんいる。

 

先週、40歳の男性社員が退職した。

彼は、入社2年目で、僕が所属するグループ会社に異動してきたのはまだ3.4ヶ月前のことだ。

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今まで何度も転職を重ねているジョブホッパーだ。

海外現地での仕事経験もあり、側から見ると知見が豊富で会社にポジティブな影響を与える人材と期待されていたはずだった。

 

彼がジョブホッパーな原因は、後々仕事を通じて露呈された。

 

最初に違和感を感じたのは、クライアントとの営業打合せに同席したときだった。

彼の振る舞いは、お世辞にも良い営業とは言えなかった。

自分が話したいことを長々と話す場面が何度もあった。

 

その時は、この人あまり営業に向いてないなぁと思う程度だった。

 

彼と営業部長が2人で対応した打合せがあった。

その打合せで、彼は部長に注意を受けた。

彼が上座に座り、必要な資料を用意していなかったらしい。

初めて部長が同席する打合せで、事前に用意する資料やデータの確認を取っていなかったらしい。

 

部長に注意されたあと、彼はこんな愚痴を吐いた。

自分がそんなことを注意される立場だと思っていなかった。

 

彼は自分の立場をすっかり履き違えていた。

 

上司の確認を得ないまま進行した案件は、彼の独断で進めて良いものではなくハレーションが起きたこともあった。

一々確認を取らないといけないのかと、彼は不満を吐いた。

 

会社で感情的になって、彼が事務方の社員と口論になったこともあった。

 

今までいた会社でも、きっと同じ類のことがあったのだろう。

彼は、圧倒的に社会人としてのマナーやスキルが欠落していた。

 

自分は会社で誰かの下で働くのは不向きだから、海外で知人とビジネスをやると言って、会社を退職した。

以前も一度同じような座組みで海外で仕事をしたが、人間関係の縺れが原因で仕事が破綻し、帰国したらしい。

当時も、感情的になって揉めたそうだ。

 

 

会社を辞める自分を正当化する理由を作って、自分がやるべきことから、できないことからひたすらに目を背けて来たのだろう。

彼の口から出る言葉やビジョンは、横文字のビジネス用語が豊富で、いつも偉大だった。

 

高尚にイメージした理想の自分をずっと頭に浮かべて、現実の自分の姿からは目を逸らしたまま、40歳を迎えまた会社を辞めた。

 

もう、誰も注意してくれないだろう。

 

会社の数は多いが、還元できるスキルは薄い。

結局、何の実績も残さないまま年齢を重ね、キャリアは空洞化していく。

 

いつになったら気付くのだろう。

 

彼とまた仕事をしたいと思う人は、うちの会社にはきっといない。