僕は20代で3度の転職を経て、今は海外向けの広告やマーケティングの仕事をしている。
海外向けの仕事ということもあり、刺激には溢れていて今まで広告会社にいた頃と比べると、エキサイティングな環境にいると実感している。
流行りのサービスは、例えばtiktokとかとりわけ中国のサービスはダイレクトに自分の仕事にも関わってくる。
海外から見た日本は、僕ら日本人の感じ方とは違う。そんなの当たり前だと思うかもしれないけど、実際目の当たりにすると、同じものを見て彼らがどのように感じるかは断然違うことがわかる。
例えばタイ。
最近、日本を訪れるタイ人はとても増えている。
タイでは日本のブランドなどの固有名詞はまだまだ認知されていないから、タイ人にアプローチしたい企業はブランディングがしやすい傾向にある。
タイ人に人気がある日本の旅行地は、1位は富士山、次いでディズニーランドなどがある。
面白いのは、ディズニーランドは「行ってみたい日本の場所」では上位でも、「行って良かった日本の場所」では90位あたりまで満足度が下落する。
日本人からすると、あれ程大人気のディズニーランドがタイ人には満足度が低いのは何故か。
タイ人が旅行する時、ツアーのようなパッケージ旅行よりも個人で旅行計画を立てるFITが多い。
だから、1日でタイ人は色んな場所に移動して訪問したい傾向にある。
そういう意味でアクセスに芳しくないディズニーランドは一日中時間を拘束されるので、タイ人FITに満足度が低いのだ。
一方で、富士山や白川郷が人気なのは、また旅行の目的が違うと考えられる。
ちなみに、タイ人FIT(個人旅行客)を集客したいなら、インフルエンサーとメディア活用の2つが非常に効果がある。
メディアなら、Chill Chill Japanという訪日タイ人向けメディアが認知拡大と集客にオススメだ。
前職まで国内向けの広告をやっていたときは、同じクライアント・同じ業種のアウトプットが殆どだった。
次第に刺激が薄れ、仕事に対する魅力が薄れていた。
それでも広告に親しみをもつ気持ちは変わらなかった。
3社目で大手と言われる広告代理店に中途で入ったのだけど、実は新卒で入った1社目のときも中途で大手の同じ会社に応募をしたことがある。
そのときは、書類選考も通らなかった。
でも、大手の会社に入るために何のスキルが必要でどんな経験を積むべきかは早い段階で認識していた。
だから当時はキャリアアップのためにどんな転職をするかは明確だった。
実際入ってみると大手の広告会社は僕にとってあまりに窮屈で、次第に広告に対する魅力・やりがいが薄れてしまい、辞める決断をするのに時間はかからなかった。
それでもやはり広告という無形商材やクリエイティブが自分の性分に合っているとは確信している。
学生のときにした就活では、大手は途方も無い手の届かない存在だった。実際に東京で就活していたときは、あまりの学生と企業の多さにげんなりして、人気が高い大手の会社に自分が入社するのはあまりにリアリティーに欠けることだった。
実際に社会人になって、ビジョンをもってキャリアを積めば、大手に限らず自分がやりたいことを実現する環境に入る可能性は大いにあることがわかった。
ただし、自由度が高い20代のうちに自己分析してキャリアビジョンをもったうえでの転職なら良いが、無思考で場当たり的なキャリアチェンジは良くない。
行きたい会社があれば、そこに行くために必要なスキル・経験を理解して実践すれば、転職は叶う。
だから、就活で第1志望の企業に入れなかったり新卒で仕事がうまくいっていないと感じていても、まったく焦ったり悲観する必要は無い。