アラサーの独り言

餃子とビールとJEEPを愛する平成生まれの元広告マン、現海外事業コンサルタントの雑記。

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「お・も・て・な・し」が苦手な日本人。

僕は感情表現が苦手な方だ。

SNSで当たり障りない日常を晒すだけでも、ちょっとむず痒い気分になる。

 

仕事柄、中国人と仕事をする機会が多い。

 

中国ではKOL(キーオピニオンリーダー)と呼ばれるインフルエンサーがたくさんいる。

中国版Twitterの微博(Weibo)で何万人もフォロワーがいる人達がその類だ。

※微博ではフォロワーはお金を払えば簡単に増やせるので、本当に影響力あるKOLの定義はかなり曖昧。

 

KOL数名と、仕事でとあるファッションブランドのプロモーションを行ったときのこと。

ここでの彼女たちの振る舞いを見て、日本人との違いを大きく感じる。

 

彼女たちは、他者の目を全然気にしていない。

これは悪い意味ではなく、彼らは自分をアピールすることに圧倒的に日本人より長けている。

 

日本人は目立つのが嫌いだ。

授業中手を挙げる人は少ない、会議で率先して喋ろうとする人は少ない、大勢が参加する講演で質問する人は少ない。

 

KOLの彼女たちを見ていると、日本人が無駄に気にしすぎる「他人の目」を気にする素振りが微塵も感じられない。

 

その振る舞いは、僕にとってめちゃくちゃ爽快で、羨ましくも感じた。

中国人は、自分をアピールするのが当たり前なのだ。

 

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電車で席を譲れない日本人

 

日本人は赤の他人とのコミュニケーションが著しく苦手だ。

他人とは出来るだけ関わらない、喋らない、目を合わせない、ご近所付き合いはしない世の中になった。

 

人生で一度だけ靭帯損傷の怪我をして松葉杖をついていた時、電車に乗っていて席を譲ってくれる人はとても少なかった。

席を譲って当たり前とは思わないけど、公共の場で見知らぬ他人に「席を譲れる人」の方が日本ではマイノリティーでしょう。

 

他人の目はめちゃくちゃ気にするのに、他人への気遣いをアウトプットするのは日本人は極端に下手だ。

 

ヨーロッパでは、歩行者優先の国が多くて、車側がわざわざ止まって、歩行者に道を譲ってくれることが多々あります。

道ですれ違う見知らぬお婆さんがニコッとアイコンタクトをしたり、笑顔でお礼をしたり、荷物を持っているとドアを開けたまま待っていてくれたり。

 

気遣いのアウトプットすることは、先進国の中でも日本はかなり下手です。

 

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日本人は、悪いところを指摘する方が多分得意で、褒める方が苦手だ。

 

テレビをつけると、政治家は批判ばかりしている。

ワイドショーでは、犯罪や不倫、薬物に手を染めた芸能人など、ネガティブニュースを連日公共の電波で垂れ流す。

 

職場では、褒める人より批判する人の方が大抵多い。

 

よく、中国人を筆頭に、日本に来る外国人観光客のマナーの悪さばかりを指摘する声が目立つ。

もはやインバウンドは、日本経済に欠かせないのだけど。

 

 

外国人から学ぶこともたくさんある。

そもそも環境に依存して価値観が閉鎖的になりやすい日本人は、もっと異文化を意識的に取り入れる必要がある。

 

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来年、2020年は東京オリンピックが開催される。

 

「お・も・て・な・し」を売りにオリンピック招致した日本人は、形式的な業務でのもてなしはできても、「赤の他人」に対する気遣いは、めちゃくちゃ苦手だ。

 

オリンピックに向けて、さらに訪日外国人は増加する。

僕は日本に来た人が、日本を好きになって帰って欲しい。

 

一人一人がちょっとだけ赤の他人にする「おもてなし」の積み重ねが、日本の魅力向上にきっと繋がる。

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